
今後は定期的にマクロ経済編をお伝えしていきたいと思います。背景は下記の通りです。
SMBCホームページより↓
マクロとは「巨大な」という意味があり、マクロ経済とは政府、企業、家計を一括りにした経済社会全体の動きのことです。
イメージでいうと空の上から森全体を見るといった感じ。世界や国のレベルで物価や消費、金融等の動きを全体から考えるというものです。
巷では景気が悪い、円高、失業率が上がったというニュース等が問題になりますが、これらはマクロ経済の要素のひとつで、大きな視点で世界の動きを見ることで相場/資産運用についてのこれからを推測することができます。
先ずはキーワードとなる『インフレ』についてです。インフレとはどういった意味でしょうか⁇

インフレとはインフレーションを略した言葉で、商品の値段(物価)が上昇傾向になることを指します。インフレでは商品を購入するためにより多くのお金が必要となるため、「商品の価値」が上がり「お金の価値」が下がっている状態となります。
さて、アメリカのインフレが再燃しています。FRBによる利下げのペースが鈍るとの懸念が出てきている状況。正に「アンコントローラブル」な状態。インフレを抑えようにも制御できない状況に。利下げが出来ないとなると株式市場の動向にも大きく影響してきます。では何故インフレが再燃しているのでしょうか⁇
トランプ再選によるインフレ再燃と円安加速
経済政策を巡る思惑から今後は大幅な円安が進行する傾向に。トランプ氏は大規模減税や関税引き上げを公約に掲げており、インフレの再燃や財政赤字の拡大を招く可能性が高いです。米超党派組織「責任ある連邦予算委員会(CRFB)」によると、トランプ氏が掲げる財政政策で財政支出は今後 10 年間で 10.2 兆ドル増加する試算とのことです。
具体的な公約は下記の通りです。
① 全輸入品に10%の一律関税。中国製品には60%の関税
② 2017年成立のトランプ減税(個人所得税と基礎控除)の恒久化
③ 21%の法人税率を15%に引き下げ(国内生産の企業対象)
④ 不法移民1100万人の強制送還
⑤ ドル高是正
⑤のドル高是正については、米国第一主義のトランプが前々から唱えていたことです。ドル高・円安は大惨事だと主張しています。利下げや減税中心に円高ドル安に持っていこうとの魂胆ですが、のインフレが制御不能に陥っており、現実的ではありません。

アメリカの2025年利下げ予想回数は1回、当初の回数予想を大幅に下回っています。利下げはインフレラッシュでは出来ないため躊躇せざるを得ないのです。

アメリカでインフレが制御不能ということは世界中でインフレに陥る可能性が高く、輸入に頼らざるを得ない日本は結局輸入商品の価格上昇によりインフレにならざるを得ない訳です。
金利高/円安/株高のセットは今後の大きな潮流になってきます。貯金は最小限に、株を中心とした資産運用に構成比を寄せていくことが資産防衛に繋がると考えます。要するに貨幣価値がどんどん毀損されていくということです。
今後も定期的にマクロ経済編をお送りしていきます。
第21話に続く
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